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5月, 2014の投稿を表示しています

半透過型新液晶パネル構造特許のご説明(その3)

引き続き、権利化した特許に関するお話しを進めていきます。 テレビというものが、大衆娯楽からずいぶんと乖離してしまっていて 毎日必ずテレビを1時間以上見ている層もずいぶんと減っています。 このような状況において、テレビを無駄につけていてください という提案は現実的でないため、いかに電源断時の画面領域 全面黒表示の解決策が必要となります。 たとえば、日本においては屏風という表現方法があります。 これは動かないものに対して、しかし優雅な描写として みるものを魅了するという特徴があります。 この屏風の世界をデジタルデバイスに応用できるようにすれば 全く動かない映像でも、画像としてではなく映像として 人間の目には受け入れられるのではないか、と考えると これを実現するコンテンツは自ずと見つかってきます。 たとえば、世界的に活躍しておられる長谷川章先生の D-Kというデジタルコンテンツは、日本に造詣が深い ヨーロッパ方面などでは、すでに何度も披露されている 新しい芸術作品として認知されてきています。 このようなコンテンツを、テレビに応用することができれば 大画面であればあるほどコンテンツとしての魅力と同時に ディスプレイの魅力が際立つことにつながります。 そこで、今回の特許をこのD-Kアート表現に用いることを想定します。 その際の消費電力など、エネルギーパラメータを軸に 時間対コストパフォーマンスを議論していきたいと思います。 では、この続きは次回ご説明させていただきます。

半透過型新液晶パネル構造特許のご説明(その2)

昨日引き続きまして、特許権利化に成功した内容についてお話しいたします。 前回は、デジタル放送による高精細画像配信により 対角サイズが著しく大きくなったテレビに耐えうる コンテンツというものが全くついて行っていない現状について触れました。 では、そのコンテンツに対して今どのような ソリューションが考えられているかについてです。 NHKのように、国家国民から税金のごとく吸い上げている公共企業体は 無駄金を使ってでも高精細な映像コンテンツを取りに行くことができますが いやしくも民間のテレビ制作会社にそのような、 どぶに捨てるほどのカネはありません。 それでは、一体従来の解像度の7倍にも相当する 200万画素をどのように埋めていけばよいのか。 映像で埋めるとすれば、無駄に高精細なものをとらなければならないので 一時期流行ったのは、データ放送を額縁のように四方に表示して 有効表示面積を減らしてしまうと言う、いかにも本末転倒と言わざるを得ない 小手先の解決手段でした。 その延長線上にあるのは、ハイブリッドキャストなる ますます世界から見放されそうな技術の塊であります。 そのようなわけで、国家機関としての位置づけになっている NHK放送技術研究所がゴミみたいな技術に傾注してくれているおかげで 日本が世界に誇っていると言われている井の中の蛙状態の テレビ技術は、その市場規模にもかかわらずメーカーがどんどん撤退して すでに風前の灯火となっています。 ですから、現在の地上波デジタル放送で用いられている 文字放送をベースとしてデータ放送を垂れ流す方式は限界が来ています。 前回の内容にも出てきましたが、従来のNTSC方式と呼ばれる アナログテレビジョン規格はVGAという解像度信号を伝送していました。 VGAは画素数で言うと31万画素程度です。 この映像信号程度であれば、デジタル放送1チャネル当たり 3番組同時配信が可能となるほど、信号帯域は少なくなります。 そして、VGA信号でも表面輝度を下げてしまえば それほどざらつきを感じずに映像を楽しむことができるようになります。 そこで、今回の半透過型液晶構造は、下図2のように透過型液晶 と比較して、反射型液晶部の割合が少なくなっています。 これにより高精細な映像を楽し

半透過型新液晶パネル構造特許のご説明(その1)

お久しぶりです、MNUの伊東です。 昨年度、弊社にて権利化した特許に関して一般の方に向けて 少し詳しいお話しをさせていただきたいと思います。 今までの家庭用テレビに使われているディスプレイ方式は 透過型液晶と呼ばれる、バックライトを必要とする液晶テレビジョンが100%です。 これは、画質を向上させるためにディスプレイの画素数を増やすため 一つ一つの画素に相当する液晶セルが小さくなり、発光する面積が小さくなるため バックライトを明るくしなければならない構造となっています。 そこで、現在までに透過型液晶ディスプレイで行われている省エネ化として バックライトをディスプレイ全体で点灯させるのではなく 明るい部分だけを点灯させて、暗い部分に関しては消してしまうと言う ローカルディミングテクニックが行われています。 現在では、かなりの普及価格帯のテレビでも実装されるようになってきていますが それでも明るい画像に関してはバックライトを点灯させなければ 視認することができません。 では、根本的にテレビの消費電力を削減するにはどうすればよいのか。 ということを考えていったときに、バックライトを使わない 液晶ディスプレイにしてしまえば、大幅な消費電力低減効果が得られることになります。 そこで、今回特許権利化するにあたって着目した原理が 透過型液晶ディスプレイと異なる、反射型液晶ディスプレイと呼ばれる技術となります。 この反射型液晶ディスプレイは、電卓などのバックライトを必要としない 外光があれば十分といった表示デバイスに主に使われているものです。 昔の携帯電話なども、このディスプレイを用いた画面構成が多くありました。 しかし、この方式を用いるには大きな壁が立ちはだかります。 それはすなわち、光量の圧倒的な不足です。 反射型液晶ディスプレイは、外光の一部を液晶ディスプレイ内で反射させることで 画像を表示するものですので、最大光量は前面真っ白の画面でも 表面輝度1000 cd/m2 などというものが得られるはずもなく 通常のテレビ画面として使うには不向きなディスプレイ技術です。 では、その"使えない"ディスプレイ技術を どうや